堂島リーガクリニック|大阪市福島区福島の内科、がん相談、がん免疫療法

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自家がんワクチン療法

自家がんワクチン療法とは

自家がんワクチン療法(本療法)は、がんの免疫療法の一つです。

自家がんワクチン療法は、ご自身のがん組織を皮膚内の樹状細胞(外敵の見張り役)に取り込ませ、樹状細胞によってこのリンパ球を体内で活性化させ、自身のがん細胞を攻撃しようとする治療法です。

自家がんワクチン療法のイメージ

治療の手順・方法

  1. 組織はホルマリン固定でもパラフィン固定のもので、少なくとも2g、できれば3~5g必要です。
  2. 組織は一端、セルメディシン株式会社へ送られます。
  3. ワクチンが作製できた場合でも、検査結果等により投与が不適切と考えられる場合、実施できない場合もあります。
  4. ワクチン投与前に右前腕内側の皮内にテスト用自家がん組織断片液を注射します。
  5. ワクチンは上腕皮内5カ所に注射します。
  6. その後、約1~2週間おきに左右上腕皮内に交互に同じように注射します。
  7. 第3回の注射の2週間後に、免疫反応をみるために、左前腕内側皮内に、テスト用自家がん組織断片液を注射することがあります。
  • ワクチン接種間隔イメージ
    ワクチン接種間隔イメージ

  • ホルマリン固定組織
    ホルマリン固定組織

  • パラフィン包埋組織
    パラフィン包埋組織

予想されるメリット

自家がんワクチンによる免疫刺激により、がん細胞だけを攻撃するキラーリンパ球が増殖すれば、がん再発までの期間や生存期間が延長すると期待できます。

術後の肝がん再発抑制効果グラフ

術後の肝がん延命効果グラフ

予想されるデメリット

1. 主な副作用 注射部位の表皮が強い日焼けの後のように剝がれ落ちたり、一過性の発熱があることがあります。

剝がれ落ちた皮膚の副作用イメージ

2. 今まで発生していないが、発生する可能性のある副作用 全身倦怠、貧血、白血球異常増加、注射部位の潰瘍、肝臓や消化器への悪影響、全身発疹、ショック症状、自己免疫病、間質性肺炎等の発生の危険性もないとはいえません。

3. そのため・・・ ワクチン投与後30分程度は当院にて経過を観察させていただきます。ご帰宅後に高熱、発疹など、体調不良を感じる場合は当院にご連絡ください。

自家がんワクチンとその他免疫療法との比較

免疫療法にはさまざまなものがありますが、最先端のがんオーダーメイド治療の一つが自家がんワクチンです。他の免疫療法と比較し、いくつかの特徴があります。

 

自家がんワクチン

樹状細胞ワクチン 活性化自己リンパ球
がんへの特異性 特異的 特異的 非特異的
抗原の種類 ホルマリン処理組織
(全てカバー)
人工抗原(一部カバー)または生組織(全てカバー) 抗原を使用しない
投与の回数 原則1コース
(ワクチン3回・テスト2回)
繰り返し 繰り返し

治療期間と回数

1クールは、(1)事前のテストの注射1回と判定、(2)ワクチン注射(通常は隔週ごとに計3回)、(3)事後のテスト注射1回と判定、で構成されています。(3)は省略する場合もあります。
通常は1クールですが、患者さまの病状により追加治療は可能です。